株式会社 東建工業

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ウォータージェット工事の流れ

 

 

現場での施工中や施工のための段取りをしている時に、どのような流れで施工を行っているか問合せを受けることがあります。

ウォータージェット工事は建設業の中でも特殊な工法なので、「どういったものなのだろう?」かと興味をお持ち頂けている事が伝わってきます。

特に現場監督の立場の方であれば、ウォータージェット工法がどのような流れで施工するか気になると思います。

なので、ウォータージェット工法の実際の施工時の現場での作業の流れについて、現場で撮影した写真を交えて説明します。

 

※掲載写真は、撮影した現場での状況合わせたものとなります。参考までにご覧下さい。
※内容の中には当社独自のものもあります。安全対策の一環として行っているものなので、参考までにご覧下さい。

 

 

ウォータージェット工法の資料、当社についてのパンフレットをご希望の方は、こちらから申請フォームをご利用下さい。

 


 

 

ウォータージェット工事の流れの大枠は他の工種と変わりません。

 

①現地調査・打合せ→②施工→③元請け確認→④完了

 

ウォータージェット工事は特殊工事ではありますが、基本的な施工の流れは上記の通り他の工種と変わりません。

なので、作業内容や安全の為の確認事項などに大きな変わりはありません。

 

しかし、他の工種でもそうですが、ウォータージェット工事だからこそ行う施工前の準備や施工時の注意点があります。

そのウォータージェット工事の特色を施工の流れという形で紹介させて頂く事で、当社が施工しているウォータージェット工法の事をより知って頂ければと思います。

 

 


 

 

ウォータージェット工法の施工の流れ

 

①現地調査・打合せ

 

ウォータージェット工事を施工するにあたり、現地調査や事前の打ち合わせは重要です。

 

施工内容については工期や施工対象物の状況に加え、施工品質の確認も行います。

ウォータージェット工事を行う現場では、当社の施工後に補修工事などが予定されています。

そのため、施工品質(ウォータージェットでの彫り込みの深度など)を綿密に打ち合わせておかないと、現場全体の工期がずれ込む原因となってしまいます。

 

合わせて、ウォータージェット工事を行う施工区画の養生の確認と計画も行います。

 

まず、ウォータージェット工事の施工区画の安全確認です。

万が一超高圧水を誤射してしまっても、甚大な被害に至らない様な区画、作業範囲が保たれているか確認します。

施工物が飛散するので、養生についても念入りに確認させて頂き、足りない場合には必要な養生の依頼も行います。

ウォータジェット工事を監督することが初めての元請け様に関しては、養生の相談をお受けした上で当社から提案させて頂くこともあります。

 

また、乗り込むポンプ車や吸引車、散水車といった工事車両の配置箇所の確認も行います。

水を加圧するポンプ車から超高圧水を通水させるホースを施工区画まで伸ばし、ウォータージェット工事を施工します。

当社が乗り込み時に持参する超高圧水専用の耐久性の高いホースで通水しますが、万が一破損した場合に事故に至らないため、ホースの設置箇所の確認は重要です。

 

その他、現地調査時に主に確認する内容を下表に掲載します。

 

<表:その他現地調査、打合せ時の主な確認事項>

項目確認事項内容
養生騒音対策

施工時に大きな音が出るため防音シートで施工区画を囲む手配の依頼

段取り必要なホースの長さ

ポンプ車から施工区画までの距離を確認し、必要なホースの長さを決める(十分な施工能力を確保するため100mを基準)

施工区画作業床の高さ

施工面が高所の場合、十分な施工範囲を確保できる足場を用意できるか確認(基準は天井面から作業床の高さが1800mm)

バックスペースの幅

施工者の後方にホースが伸びるため、取り回し出来る十分な範囲が確保できるか確認

作業面後方のてすり

超高圧水の噴出反力により、施工者がのけぞった場合の安全措置として準備可能か確認

 


 

 

②施工

※説明文の入っている画像は、クリックすると拡大します。見難い場合はご利用下さい。

 

・朝礼~危険予知活動

 

現場への乗り込み初日は、現地調査・打合せの内容を元に施工箇所の確認を行います。

また、超高圧水専用ホースを設置する箇所の確認と給水方法も合わせて確認します。

 

2日目以降は、作業員全員で当日の施工内容の確認と危険箇所の洗い出しを行います。

これにより、安全に基づいた作業内容の情報共有を行います。

 

ウォータージェット工事において、作業員はガンマン(ノズルマン)、オペレーター、スイッチマンという役割をそれぞれ担います。

 

<表:ウォータージェット工事作業員の役割>

役割作業内容
ガンマン
(ノズルマン)

 機材を使用して施工を行う役割。
 安全のため、施工区画での施工はガンマン(ノズルマン)のみで行う。

スイッチマン

 超高圧水の噴射スイッチを操作する役割。
 施工区画付近でガンマン(ノズルマン)の施工状況や安全の確認を行う。

オペレーター

 ポンプの稼働を管理する役割。
 ポンプ付近で施工に必要な圧力、回転数の維持や使用する水の管理を行う。

 

この役割分担の振り分けや当日のローテーションの決定もこのタイミングで行います。

以下、この役割名を使用して説明を続けます。

 


・段取り、通水

 

施工当日の作業内容、安全確認、役割分担をした後、作業員全員で施工準備を進めていきます。

 

まずは、ポンプ車から施工区画まで超高圧水専用ホースをつなげます。

①現地調査・打合せでも書きましたが、超高圧水を通水させるためのホースなので安全に配慮して這わせます。

建物や壁面に対し水平・直角を心がけ、様々な工種が同時に作業する現場の動線を塞がないようにします。

超高圧水専用ホースを這わせるのと同時に、ホース自体にも養生を行いホースが破損しにくい状況を作ります。

ホースが外れたときにホースが暴れるのを抑えるワイヤーを設置し、さらに抜けないようにビニールテープで巻き、固定します。

 

施工区画が高所の場合、ホースの接続部に負荷が掛かるためゴムバンドを使用し負荷を軽減させる対応を行います。

また、ホースが躯体などの角に接触してしまう場合は、ホースの接触箇所に養生を行います。

 

施工時に使用する水をポンプに送り込む給水用のホースも、給水に影響が出ないように設置します。

 

はつり作業時に使用するエコトップガンや、塗膜除去や表面処理の作業時に使用するエコトップスピンは、安全装置としてセレクターを使用します。

これにより、施行者であるガンマンが手元で射出制御できるようになり、誤噴射を防ぎます。

 

超高圧水専用ホースの設置が終わった後、施工で使用する機材の取り付け前に通水テストを行います。

通水に問題が無ければ、機材を取り付け段取りが完了します。

 


・施工前準備~施工完了

 

ガンマンは施工区画の養生内で作業するため、保護具を着用します。

施工時に誤って人体を打ってしまうと、貫通し、その箇所が壊死してしまいます。

このような事故からガンマンを守るため、保護具の着用を徹底して行います。

他にも飛散するコンクリート片や施工時に発生する水蒸気から身を守る目的もこの保護具にはあります。

かなり厳つい見た目になりますが、これも安全を守るためです。

※ポンプにより加圧された水は温度が上がりお湯になります。そのため、施工時に水蒸気が発生します。その水蒸気の中には、微細な施工対象物などが含まれています。そういったものを吸い込まないようガンマンの健康を守るため、エアラインマスクも着用します。

 

施工準備が完了したら、スイッチマンはオペレーターにポンプ稼働の依頼をします。

ポンプ稼働後、スイッチマンはガンマンに合図を入れ、超高圧水を射出可能な状態にします。

その間、オペレーターはポンプの圧力を確認しながら施工に必要なレベルまで昇圧します。

 

こうして施工が始まり、当日の作業時間の終了、もしくは施工完了まで施工します。

 


 

 

③元請け確認

 

 

施工完了で、元請けの担当者の方に確認して頂きます。

施工範囲がちゃんと終わっているか、彫り込みの深度が要望通りかなどを確認します。

それにより、追加があれば作業を行い、施工に問題が無ければ片付けを行います。

 


 

 

④完了

 

 

・片付け~施工完了

 

・設置した超高圧水専用ホースや機材の片付け

・施工区画内に発生したコンクリートガラの処理や清掃

など、工事現場で次に計画されている作業の障害にならないように、片付けを行います。

また、排水処理も行います。

 

その後、元請けのご担当者様にお世話になったご挨拶を行い施工完了です。

 


・数日にわたる継続現場の場合

 

当日の施工範囲が終わったあと、片付けに加え翌日の施工計画に沿った準備を行います。

帰社後、翌日現場に向かう作業員で打合せを行い、施工計画や安全上の注意点などを確認し、翌日の作業に備えます。

 


 

 

ウォータージェット工法の施工は安全を第一に考えます。

 

以上が、ウォータージェット工法の施工の流れです。

 

ウォータージェット工法は特殊作業です。

他の工種にも言えますが、ウォータージェット工事での事故が起きてしまった場合、希少作業であるからこそ重大な事故に繋がりやすいです。

普段「人体を水が貫通した」といった事故は、あまり耳にしないでしょう。

施工中、ポンプ車から施工区画まで超高圧水を通水しているため、危険性はその全範囲にあります。

そのため、現地調査の段階から危険箇所の把握、段取りの段階で危険に繋がりかねない箇所への安全対策を念入りに行います。

 

特殊工法であるからこその取組みが、ウォータージェット工法には欠かせません。

 

 


 

 

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ウォータージェット工法メイン画像

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